
さて、90年代前半新世界散歩、ジャンジャン横丁の中へ進みましょう。
今は健全な観光地となっている(?)ジャンジャン横丁、禁断の場所であった当時は… 通りに入って行くと、じっとそこでそのまま時代の変化を受け入れずに来た様な喫茶店や食堂なんかが並んでいます。いい感じです。立ち飲み屋とかもあります。
将棋会館みたいなところもあります。おじさん達が真剣に将棋を指しています。
そこには暗黙のルールがあるそうで、手前窓側のテーブルから強い順に座るのだそうです。
窓の前には、強い人の手を見ようと小さな人だかりができています。上手い人はプロより上手い、なんて噂もあります。ちょっとのぞいてみましょう。
…あっ!!一番手前に座っているおじいさん、見た事ある!

大きな赤いバラの柄のシャツ、白髪の長髪に白くて長いあごヒゲ。そして真紅のマニキュア。ファンキーな鈴木清順と言った感じの、あり過ぎる特徴。どうし忘れる事ができよう。
(←記憶を元に再現してみました。)
どこでおじいさんを見たかと言うと、バイト先の本屋であった。
心斎橋筋とヨーロッパ通りが交差するところにあるその本屋(分かる人には分かるかも〜)におじいさんはやって来たのだ。
その時レジにいたのはバイト仲間の長身で黒い長髪が美しいインド風美人。
おじいさんはレジに本を出しながらしみじみと
「にーーーちゃん男前やなぁ……
」と言った。
その本屋は制服があった…って言うか制服で見分ける前にどう見ても彼女は女性。
彼女は
「私女ですけど」と言い返したが、おじいさんは
「分かっと〜る。分かっと〜る
」 そしても一回しみじみと
「にーーーちゃん男前やなぁ……
」 と言って去って行った。
別の日に別のバイト仲間にその事を話すと、同じく長身美人の彼女は話を途中まで聞いて「その人会った事あるわー!私も
『にーーーちゃん男前やなぁ』って言われてん! それから
『分かっと〜る。分かっと〜る』って言ったやろ!!」と言った。
おじいさん
『男前 
』(???)探しに心斎橋まで遠征に来てたのかな。それにしても、将棋の達人だったんだね〜。